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成熟

経営者の高齢化、業界先行き不安、薬剤師不足、大手調剤・ドラッグストアのM&A攻勢などを背景に、調剤薬局のM&Aは増加の一途を辿ってきました。
本項では、薬局業界の最新データを基に、様々な角度から調剤薬局の業界環境を考察しました。
業界成熟期を迎え、どの様にM&Aを考える必要があるでしょうか。

成熟

医薬分業伸び率の成長ペースが鈍化

医薬分業率及び処方箋枚数推移

厚生労働省の統計データを参考にし、当社作成。

2000年代に入り、医薬分業伸び率の鈍化が鮮明になってきました。2020年度分業率の全国平均は、過去最高の75.7%に達しましたが、2021年度では、これまで上昇し続けてきた分業率が初めて減少に転じる結果となりました。コロナ禍による影響が有ることは間違いないものの、過去と比較すると2000年代以降は伸び率が緩やかになってきているのが分かります。また、各都道府県によってバラつきはあるものの、分業率の上限と見られていた70%を全国平均で大きく上回り、今後急激な分業率の上昇は期待できません。分業率の鈍化とともに処方箋枚数の伸びも鈍化してきており、過去の様に、報酬改定・薬価改正・消費増税等による収益の減少の穴埋めを、処方箋枚数の増加に期待することは難しい環境です。

新規出店推移
※各社決算報告資料等より抜粋。一部当社推計。
※詳細の把握が難しい企業については除外。

分業率の成長鈍化は、すなわち新規出店機会の減少を意味します。大手調剤の新規出店ペースは、2013年をピークに減少傾向を続けてきました。2021年度では、総合病院の敷地内薬局の出店増加で一時的に増加していますが、全体的に新規出店は低調が続いています。反対にM&A件数は2016年まで年々増加を続けてきました。 大きなターニングポイントとなった2018年報酬改定により大手チェーンの基本料が減少し、様子見ムードが漂う中、M&Aは一時的に鈍化しました。すぐに復調となったものの、コロナの影響で積極的なM&Aを控える傾向が顕著となり、直近は低調な件数動向となっています。 しかし、成長力を維持するために、M&Aによる規模拡大戦略は引き続き必須であり、更に、大手チェーンのみならず、中小企業・ドラッグストア、異業種も薬局M&Aに積極的な姿勢を示しており、今後もM&Aは増加を続けると思われます。

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